2013年3月3日日曜日

瞑想と脳

マインドフルネス瞑想と脳との関係を考えるのに参考となる例を2件紹介します。

1 「生命38億年スペシャル 人間とは何だ!?V
   2006225日にTBSテレビでTOKIOと養老孟司さんが出演して、「生命38億年スペシャル 人間とは何だ!?V」という番組が放送され、その中で、瞑想中のスマナサーラ長老の瞑想中の脳が測定されました。
その結果、瞑想に入って10分、行動を決定し概念を生み出す前頭葉の働きは沈静化し、さらに論理的な思考を司る左脳の活動までもが抑えられていました。しかし、その一方で、感覚的な働きをもつ右脳の角回部分が激しく働いていたのです。つまり、概念やこだわりといったフィルターが取り外され、頭の中が感覚で占められている状態なのです。
(測定担当=日立製作所 基礎研究所 理学博士 小泉英明さん)
「かなり感覚的に物事を非常に大きくつかんでいる。それから、前頭前野というものが人間のいろいろ思考して判断をしたり指令を出す部分なんですが、そこのところはずっと静かなままなんです。」
http://plaza.rakuten.co.jp/en666muga/diary/200603130001/

2 ジル・ボルト テイラー著 「奇跡の脳」
  脳科学者のジル・ボルト テイラー博士は、生まれつきの脳動静脈奇形により左大脳に脳出血を発症したのですが、左脳の言語中枢及び方向定位連合野が機能しなくなると、右脳の意識の中にある深い安らぎを体験できるようになったのです。
博士が8年間のリハビリをへて、左脳の機能を回復していく過程でとった方法が「いま、この瞬間」を意識することにより右脳マインドにつながるというもので、マインドフルネス瞑想の参考になると思います。

・ 内なる安らぎを体験するための第1歩は、「いま、ここに」いる、という気になること

・ 安らぎの回路につなぐための秘訣は、「いま、ここに」いるという運動と感覚の体験から気を逸らそうとする、思考や不安やその他の認知ループを止めてしまおう、と固く決意すること。でも、最も重要なのは、安らぎを求めること。

・ 内なる安らぎを体験するために最初にするのは、自分がより大きな構造の一部であることを思い 出すこと。(右脳マインドは、私の存在の真髄は、永遠だと実感している)

・ 現在の瞬間に戻るためには、心を意識的にのんびりさせる必要があります。

・ 現在の瞬間の体験に戻るためには、今起きていることから心をそらすような認知ループから、意識を切り離しましょう。できれば、呼吸について考えてみませんか。

・ 安らかな右脳マインドに戻る方法を見つけるため、・・(略)・・ 感覚情報が身体に流れ込むとき、それに注意を払うことがとても役立つ。でも、その情報回路の基礎をなす、生理的な体験にも注意を払うこと

・ 目を閉じて、聞こえる音を三つだけ確かめましょう。

・ 運動系の機能を利用して「いま、ここで」の視点に移る方法
 ヨーガ、フェルデンクライス、太極拳。マントラを唱える。読経に聞き入る。

・ 謙虚な気持ちで、平和に恵まれた状態に帰るために、私が発見した最も簡単な方法は、感謝すること。


TEDのプレゼンテーションです。↓

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